東京弁護士会議決書(若旅一夫氏懲戒請求)

下記の書面に関する説明はこちらをご覧ください。

 

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令和1年東綱第 号

 

 

議決書

 

 

懲戒請求者A

 

〒102−0083

東京都千代田区麹町3−7−4

秩父屋ビル5階

新麹町法律事務所

被調査人若旅一夫

(登録番号14341)

 

当委員会第二部会は,頭書事案について調査を終了したので,審議のうえ以下のとおり議決する。

 

 

主文

 

被調査人につき,懲戒委員会に事案の審査を求めないことを相当とする。

 

事実及び理由

 

第1 事案の概要

本件は,被調査人が受任した離婚事件において,恐喝行為並びに恐喝行為の幇助及び面会交流の妨害を行ったことが品位を失うべき非行に該当する等の理由により懲戒請求がなされた事案である。

 

第2 前提事実

週刊誌「週刊女性」(以下「週刊女性」という。)2019年10月1日号における「高橋ジョ−ジ,激白6時間!娘と引き裂かれた『裏切りの離婚劇』の全真相」と題するインタ−ネット配信記事において,歌手の高橋ジョ−ジ氏(以下「高橋氏」という。)の発言として以下の事項が掲載された。

「“要求は離婚と親権。ハンコを押せば,すぐ娘に会わせる”と言う。離婚はしかたないと折れたのですが,話し合いもなく親権もよこせと言う。子どもはモノじゃないんだから……と突っぱねました。」

「和解調書には・・中略・・娘と面会できることを条件に合意しました」

(甲1,以下併せて「本件記事」という。)。

 

第3 懲戒請求事由の要旨

被調査人は,高橋氏が平成28年3月に三船美佳氏(以下「三船氏」という。)と協議離婚した際の,三船氏の代理人である。

被調査人は,三船氏の代理人として,高橋氏に対し,「要求は離婚と親権。ハンコを押せば,すぐ娘に会わせる」(甲1)と述べ,高橋氏の娘との面会と引き換えに,親権を三船氏に渡して離婚に応じるよう,高橋氏を恐喝した。この被調査人の行為は,「ハンコを押さなければ,娘には会わせない」という,害悪の告知により,高橋氏から親権を脅しとろうとする行為であり,極めて卑劣なものである。

そして,被調査人は実際に,高橋氏が「ハンコを押す」すなわち離婚に応じるまで,高橋氏を高橋氏の娘に会わせなかった。これは恐喝行為並びに恐喝行為の幇助及び面会交流妨害行為に該当し,かかる行為は弁護士の品位を失うべき非行に該当する。

 

第4 被調査人の答弁及び反論の要旨

被調査人は懲戒請求者と全く面識がない。

懲戒請求事由は,全くの事実無根であり,本件は乱用的申立てである。

 

第5 証拠の標目

別紙証拠目録記載のとおり。

 

 

第6 当委員会第二部会の認定した事実及び判断

1 関係証拠によれば,前提事実記載の事実が認められる。

2 懲戒請求事由について

懲戒請求者は,本件記事を根拠に被調査人が高橋氏に対して恐喝行為並びに恐喝行為の幇助及び面会交流の妨害を行った旨述べる。

しかしながら,そもそも本件記事は,週刊女性の取材に対する高橋氏の発言内容が記載されているものであり,離婚事件の当事者である高橋氏の発言内容のみをもって,当該発言内容にかかる事実を認定することはできない。

以上より,懲戒請求事由は認められない。

 

よって,主文のとおり議決する。

 

令和元年12月20日

 

東京弁護士会綱紀委員会第二部会

 

部会長職務代行副部会長(記載省略)

 

 

証拠目録

 

第1 書証

1 懲戒請求者提出

甲1 週刊女性PRIME週刊女性2019年10月1月号

甲2 弁護士ドットコム特別企画「弁護士列伝」抜粋

2 被調査人提出

なし

 

第2 人証

なし

 

 

左は抄本である。

 

 

令和2年3月4日

 

 

東京弁護士会事務局長 望月秀一